温暖なイメージの南房総の冬、スタッドレスタイヤって必要なの?バイクって走れるの?
館山在住の私が南房総の冬の道路事情についてお答えします。
地元民はほぼスタッドレスなど履きません。バイクも普通に走っています。
常春の南房総、2月より花が咲き始め、他より一足早く観光シーズン到来となります。
南房総の観光は車で来られる方が圧倒的に多いと思います。東京湾アクアラインと富津館山道の全線開通がそれを後押ししている感じです。同様にバイクのツーリングもかなりの台数が訪れます。
そうなると冬の南房総へ来る時に気になるのが、スタッドレスタイヤの必要性とバイクは走れるのか?ではないでしょうか。
南房総へ冬行こうとなると、その温暖なイメージのせいで、
- 雪って降るの?
- 道路は凍るの?
- 館山までの道路はどうなるの?
って疑問が沸くと思います。
これについて南房総で20年以上車とバイクを運転する私が地域の実情を交えながらご説明したいと思いますが、あくまで一情報として捉え、後はお出かけ当日の天気や気温でドライバーさん自身がご判断下さい。
まあ悩むくらいなら履いて行きましょう。スタッドレスを履いてて困るのはグリップ力の低下(特に雨の日)とロードノイズくらいですが、サマータイヤのまま雪道に来たら困るどころでは無いですからね。
基本的に沿岸部、市街地の車はスタッドレスタイヤを履きません
南房総の沿岸部や市街地はめったな事では雪が積もりません。
同様に路面凍結もめったにありません。
白浜町、千倉町の沿岸部は霜も降りないと言われます。
なので市街地や沿岸に住む地元民はスタッドレスを履きません。必要ないからです。
館山市民は大多数がスタッドレスなど履かないと思われます。例外として通勤で長距離走る人や、山間部を抜ける人は履いている人もいます。
なので南房総沿岸部の国道(127号・128号)を走行する限り、ほぼ必要無いと思われます。
ただそのため、ひとたび路面が凍結し雪が積もるような大寒波が襲来すると、国道はスリップ事故を起こした車で溢れかえり大渋滞となります。
路肩に刺さった大量の車の間を走るのは、不謹慎ながら終末感あって笑えます。
しかしそんな事は5年~10年に一度あるかないかくらいです。38年間館山に居て、そんな事は過去3回程度しか記憶にありません。数年前の大雪の日も、南房総沿岸部に雪が残ったのはせいぜい数時間でした。
山間部の住民はスタッドレスタイヤを履く人もいます。
沿岸部は上記の通りですが、ひとたび山間部に入るとちょっと事情が変わります。
温暖なのは沿岸部のみで、山間部は場所によっては夜間室内でもコップの水が凍るそうです。
結構な頻度で路面は凍結し、沿岸部では積もらない雪も、山間部では積もります。
旧三芳村、旧丸山町、富山町、鴨川市長狭地域などはスタッドレスが必要になる場合があります。
とは言え、そういった地域も市街地から車で20分程度。市街地の住民は山間部に用事があればサマータイヤでガンガン入っていきます。その理由は、凍るのは朝晩が多いため、昼間は主要な幹線道路なら凍結も溶け普通に通行できるからです。雪国のように全てが凍ったり積雪したりするわけでは無いのです。
山間部に住んでいる住民は朝の通勤時間が凍っているのでスタッドレスを履きますが、日中訪れる市街地の住民は既に凍結は溶けているのでノーマルタイヤで平気で突入するわけです。そんな山間部でも昼間しか車に乗らない人はスタッドレスなど履きません。
ただ、沿岸部と違い、そういった積雪や凍結が毎年頻繁に起きています。
なので真冬の早朝に山間部にあるマザー牧場や東京ドイツ村、房総半島を横切って鴨川シーワールドなどへ向かうときは注意が必要です。
バイクは沿岸部なら1年中大丈夫・山間部はちょっと注意
上記の通り、バイクも沿岸部ならほぼ大丈夫です。真冬でも買い物のオバチャンや畑へ行くオッサンがカブや原チャリで普通に走っています。一昔前はヤンキーのバイクや暴走族が普通に真冬の夜中も走っていました。最近はぱったり見ませんが。
ただ山間部のツーリングは上記の通りご注意を。もみじロードや安房グリーンラインなど、どうしてもライダーさんは山間部のワインディングを攻めたくなるでしょうから(笑)、その場合は注意が必要です。
沿岸部も10年に1度の寒波の時などは注意する必要がありますが、寒波到来と言っているのにわざわざツーリングに来るほどのバイク乗りは路面凍結時の対処なんかも熟知されたベテランさんでしょうから余計なお世話かもしれませんね。
まあ寒いですから、山岳部はやめて、ライダーさんは日中の暖かい時に沿岸部を流す程度にして下さい。寒波到来時の夜間早朝は特に注意が必要です。
南房総までの道のりは凍らない?積雪しない?
大寒波の時以外は多分通れます。
そもそもなんですが、南房総に来るには房総半島を南下してくるわけです。
その間の道は大丈夫?と疑問がわきますが、基本的にアクアラインが接続している木更津市あたりでも、都内よりは幾分暖かいです。
なので、都内の様子を参考にして、都内が積雪していたら房総半島も積雪していると考えて良いと思います。ただ、都内よりは積雪量も少ないし、南房総に至ってはここまでご説明した通り積雪なんてほぼしません。
なので房総半島を南下すればするほど安全になってきます。
富津市と鋸南町の境目にある「鋸山」を過ぎたあたりから気候が一変します。
平成26年豪雪翌日に東京~館山を走行した私の体験談
平成26年2月の大雪の日、私は当時の仕事の研修のため東京にいました。私はあの日、雪国に降り立ったかと思いました。
前日天気予報を見てスタッドレスに交換した車で行きました。そして翌日、終わって東京から帰ってきたのですが、タクシーは後輪をドリフトさせながら交差点を曲がり、チェーンを巻いた車までいました。首都高は大雪でETCレーンは閉鎖され一般レーンにも係員がおらず、料金を払わず、というか払えずそのまま首都高に乗りました。
アクアラインは通行可能でしたが、その先の富津館山道は積雪で通行止め。「ここで降りろ」の電光掲示板に促され降りた木更津金田ICの料金所の係員に事情を話すと、料金が分からなくて請求できないから、とりあえずアクアラインから木更津金田の間だけ払って、といわれ数百円しか請求されず。
しかたなく降りた木更津の国道16号も路肩には大量の雪、国道127号線の富津中央IC入口付近の坂道には坂を登れず乗り捨てられたトラックが数台ありました。しかし金谷を過ぎ鋸南町あたりから雪が減り出し、富山町に入る頃には国道に雪はほとんどありませんでした。
ちなみにあの日、初めて雪上をスタッドレスタイヤで走るという体験をし、「スタッドレスすげー!滑らない!」と感動しました。そのくらい南房総の人間はスタッドレスなど履かないのです。
そもそも論として
あ、ここまで書いてて気づきましたが、海に囲まれた南房総に来るには、そもそも北から南下してくる必要がありますね。と言う事は、嫌でも南房総より寒い所から来るわけですね。ならそもそもスタッドレス履いてますよね。
意味の無い情報でした(笑)。まあ移住される際の参考にはなるかと思います。
それではお気をつけて南房総へドライブ・ツーリングにお越しくださいませ。
ここは寒くてゴキブリすらいません(笑)。