ゲストハウスの定義とは?
以前のブログ記事にて、「館山に2件ゲストハウスを立ち上げ中の情報がある」と書きました。その内1件がオープンしたらしくAirbnbに出ていたので詳細を見てみました。すると・・・まあ「ゲストハウス」と名乗るのは自由ですし、本来の意味でのゲストハウスなのかもしれませんが、所謂「ホステル」「バックパッカーズ」の同義語として言われているゲストハウスではありませんでした。どちらかと言うと「民泊」だったのです。
勝手に競合が2件できると思い込んでいましたが、ちょっと拍子抜け(笑)。
まあよく確認もせず騒いでいた私が全て悪いので、そのお宿さんには何も責任はありません。
その事をtwitterにて下のようにつぶやいた所、相互フォローさせていただいているお宿さんたちからも「ゲストハウス」を名乗る宿についてコメントをいただき、ちょっとこれ面白いかも、と思い調べてみました。
館山に2件ゲストハウス出来るという情報、1件の詳細を見たけどゲストハウスじゃ無く普通の民泊だった。
紛らわしい言葉だよなぁ、ゲストハウスって。
館山駅前にもゲストハウスを名乗る部屋貸しあるし。— ヤシロ@館山ウィールズゲストハウス宿主 (@TATEYAMA_WHEELS) 2018年11月29日
まずは困った時のウィキペディア(笑)。平気でウソが書いてある事もありますが、概ね信頼できるかと。下記抜粋です。
1.訪問者のための宿泊施設、母屋とは別に用意された建物。国賓などを迎え入れる設備は迎賓館(The Guesthouse)と呼ばれる。
2.安価な簡易宿泊施設。簡易宿所、B&Bの類。(簡易宿所型ゲストハウス)
3.日本ゲストハウス連盟が定義するコミュニティ空間のある多国籍賃貸住居。(シェア住居型ゲストハウス)
4.邸宅型結婚式・披露宴会場。通常の結婚式場とは違い一組が貸切る。(結婚式場型ゲストハウス)
開業前、館山在住のアメリカ人がウチの宿に遊びに来た時、「ゲストハウス」という言葉について聞いた事があります。その方は、「お客をおもてなしするための別宅のイメージ」と言われていました。そしてこういう宿は「ホステル or バックパッカーズ」と言われれば分かるとも。
この方が言うのは(1)の意味という事ですね。そして私達の宿が使っているのは(2)の意味です。
(3)の意味は「シェアハウス」という単語がメジャーになったためか、最近見かけません。
(4)の意味も大分減ってきたように感じます。去年くらいまでは「ゲストハウス」で検索すると「ゲストハウスウェディング」がちょくちょく出てきたように感じましたが、減った気がします。
まあ(2)の意味がメジャーになってきた昨今、”ゲストハウスで結婚式”なんて言うと「え?共用スペースでやるわけ?それただのパーティじゃ無くて?他に客いないの?お前バックパッカーだったっけ?」なんて言われちゃう可能性もありますからね(笑)。無いか。ブームが過ぎただけか。
というわけでめきめき(2)の意味が勢力を増しているワケですが、じゃあ「ホステル」とか「バックパッカーズ」と何が違うのさ?という事に今度はなってくるワケです。
外国でも定義は曖昧のように感じました
上記のウィキペディア、簡易宿所型ゲストハウスに関しての記載はなんだかよくわからない物が少しで、シェアハウス型ゲストハウスの記載はやたら丁寧に書いてある。あれは確か登録すれば誰でも編集できるはずなのに、記述がよく分からない物のまま。つまり簡易宿所型は誰もよく分かってない、って事ですね。
なんか私の勝手なイメージでは、アジア圏ではゲストハウス、欧米ではホステル、バックパッカーズなんてイメージでした。
そこで調べましたよ。googleを英語モードに切り替えて(笑)。
するとやはり外国人も疑問に思っているのでしょう。「GUESTHOUSE HOSTEL」と入力したら予測変換に「guesthouse hostel difference」とイの一番ですぐ出てきました。
その検索結果のページを見ると、まあ(1)の意味の人もいれば、(2)の意味の人もいる。
ヨーロッパのゲストハウスと東南アジアのゲストハウスは違う物と書いている人もいるし、長期滞在や学生向けがホステル、短期滞在、バックパッカー向けがゲストハウスと書いてる人、ホステルより小さいものがゲストハウスなんて書いてる人もいる。
辞書的なページだと、アメリカでは(1)の意味、ヨーロッパでは(2)の意味のような事が書いてあります。
そんなの見たら「なんだ日本と一緒じゃないの、外国でも定義ははっきりしないのね。」と言う事が分かりました(笑)。
この辺をすごく分かりやすくまとめていらっしゃるのが、私もブログ上でよく交流させてもらっている、「YAWP!backpackers」のタクロウさんのブログ記事です。
この分け方に私も100%同意しますし、タクロウさんも書く通り異論や異議もあるでしょうが、概ね日本での「ゲストハウス」「ホステル」の定義はこれが一番しっくりくる気がします。
そして私達のような(2)の意味でのゲストハウスを名乗る宿じゃ無く、(1)の意味でゲストハウスを名乗る宿についても考えてみたいと思います。
(1)の意味でのゲストハウスを名乗る宿
今回館山で開業した前述の宿は、離れにゲストを泊めるスタイルのようです。つまり(1)の意味での「ゲストハウス」なんですね。間違っちゃいません。
ついでに言うと、Airbnb上で南房総・館山エリアを見るとさらにもう2軒「ゲストハウス」を名乗る所が見られます。1軒は一棟貸しなので(1)ですね。もう一軒はバッパーと言うよりサーファー向けの宿のようですが、(2)の雰囲気です。
さらに南房総市千倉に1軒「ゲストハウス」を名乗る宿があったようですが、そこはホームページが消えており詳細が分かりませんでした。おそらく廃業したようです。
千倉には更にもう1軒ゲストハウスを名乗っていた所がありましたが、そこは最近名称を変更しています。
鴨川市にも(2)の雰囲気の宿があったようですが、もう無いみたいですね。
館山市内では部屋貸しで「ゲストハウス」を名乗る宿が1軒。また企業の保養所のような豪華な施設に「ゲストハウス」と名が付くものが1軒あります。前者は(1)寄り、ってより投資型民泊ぽいし、後者は完全に(1)です。
つまりこんな狭い「南房総」というエリアですら、同じ「旅館業」でも(1)の意味と(2)の意味が混在しちゃってるんですね。その(2)の雰囲気のお宿さんたちも、バッパー向けという感じで無くサーファー向けな雰囲気なので、厳密にはゲストハウスの定義からは外れるかも。ライダー向けを謳うウチも含まれますが。
こうなると南房総エリアにおいては、純粋な(2)の意味での「ゲストハウス」はウチも含めてゼロと言う事になります(笑)。
ドミトリー、交流スペース、不特定多数向け(ライダー寄り)というのはウチだけっぽいですし、ウチはゲストハウスの仲間に入れさせてもらいますけどね(笑)。
要するに、一棟貸しで近くに宿主 or 管理人がいて、旅館業法の許可で営業している物件、一般的に貸別荘とか貸コテージと言われる物は「ゲストハウス」を名乗る事もある、という事ですね。我々(2)の宿からすると、もう民泊と何が違うのか分からなくなりますけどね。
まあどちらの意味でも仕方ないのかな
というわけで、(1)のイメージで「ゲストハウス」を名乗っていても間違いじゃないし、(2)のイメージで「ゲストハウス」を名乗るのも間違いじゃない。どっちも正解という事です。
ややこしいけど、元の英語の意味がそうである以上これ仕方ないですよね。
(2)の意味のグループ内で、例えば企業が作ったカプセルホテルみたいなデカ箱とか、無人チェックインの京都によくありそうな詰め込み式ドミトリー宿なんかが「ゲストハウス」を名乗っていたら、それちょっと違わねぇか?と言っても良いかもしれません。でも(1)の意味で「ゲストハウス」を名乗る宿については、こちらは何も言う権利ありませんよね。だってどちらも「ゲストハウス」なのですから。
んー、こりゃこじれるなぁ。でもどうしようもないですね。後は地道な啓蒙活動と、旅行者たちの判断に委ねるしかなさそうです!(笑)
川嶋雄司🏨宿のWEB集客をお手伝いしたい
川嶋雄司宿のWEB集客をお手伝いしたい
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14h
ホステスやゲストハウスの個室は売れそう!
だってドミトリーは乱立してるもんね。
しかも安いから(^_^;)
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有名な方でも二回もツイッターで連続で名称間違える。コレが現実です。
ホテルをホタルと間違える人いないでしょう(笑)。