意識の低いオフグリッドとゲストハウスでの使い道・災害時にも役立つよ

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オフグリッドとは?一体何のこと?

2011年の東日本大震災後から、やたらと「オフグリッド」という言葉を聞きませんか?

オフグリッドとは、商用の送電網(東京電力とか関西電力とかですね)から切り離され、独立して電力を賄っている事です。商用の送電網を「グリッド」、それを使用しないから「オフ」、つまり「オフグリッド」という事です。

言葉の定義は上記ですが、通常一般的に「オフグリッド」と言われているのは、自宅の屋根やベランダにソーラーパネルを設置して、発電コントローラーやバッテリー、インバーターを設置し、東電などの商用電気を使わずに、家で使う電気は自前で発電しているお家の事を指しますね。

自前で発電すれば月々の電気代はかかりません。再生エネルギーでエコだしお得な気がしますよね?しかしこのオフグリッド、マトモに使おうと思ってシステムを組むととんでもない値段になります。

電気を自前で発電したら電気代の元は取れるの?

一般家庭の電気代なんて月々1万~2万くらいなものでしょう。一人暮らしだと5000円いかない人もいるのではないでしょうか?

この家庭で使う電気をすべてオフグリッドで賄おうとすると、屋根を覆うくらいのソーラーパネルと、おびただしい数のバッテリー、メカメカしいコントローラー、その他もろもろで100万円くらいかかるのではないでしょうか?

ソーラーパネルはそこそこ耐久性がありますが、バッテリーは永久に持つものではなく、10年持たないでしょう。交換時期にはウン十万円ですね。

月々1万円をタダにするために、100万円の投資は現実的では無いのがお分かりいただけると思います。元を取るには8年以上かかる計算です。途中バッテリー交換や、制御装置の故障などあれば、さらに元を取るまでの時間は伸びます。つまり、実質的に元をとろうと思ってやるものでは無いという事で、実際に活用されている方たちは半分趣味のように設置していますね。まるでゲストハウス経営と一緒ですね(笑)。

元を取らなくても、ちょっとした事に活用できます。

家中の電気を賄おうとすれば、上記のように100万円単位のお金がかかりますが、玄関灯だけオフグリッドで点けたいとか、看板の電気だけ賄えないかな、なんて使い方ならそれほど予算もかからずに手軽に始められます。

当ゲストハウスも小さなソーラーパネルとコントローラーで、看板、外灯を点灯させています。

館山ウィールズゲストハウスのソーラーシステム

当宿のシステム紹介

ソーラーパネル

当宿のパネルは、5Wという本当に小さいパネルです。

このサイズのものなら、2000円~4000円くらいでしょう。
設置方法は、屋根に直に固定するとネジ穴から雨が入るので、かわら棒と呼ばれる縦に走る木に横向きにネジを打ち、ソーラーパネルの台座を作り固定しています。ネジを打った部位はコーキングで防水処理します。

屋根の上で現物合わせで作ったんで、木くずが舞ってますね(笑)。

ここから配線を下までおろします。保護チューブなどを使用し、ステップルなどで確実に固定して風でぶらぶらしたり被膜が傷ついてショートしたりしないようにします。

コントロールボックスAssy

配線の先には、このように機械を収めるボックスを設置し、ソーラーコントローラー、インバーターを収めます。

ボックス内向かって左上がソーラーコントローラー。安い物は2000円~3000円くらいです。

右にあるのがバッテリーの12Vを家庭用100Vに変換するインバーター。これも安い物は3000円くらい。ワット数が何種類もあって、当然ですが大きなワット数を使える物ほど高いです。うちのは150Wサイズ。見切り品で2000円くらいだったと思います。

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真ん中上は100Vの電気が最初に入るブレーカー。1000円くらいですね。一応安全のため設置しています。漏電遮断器もあった方がベターかもしれませんね。

その下はわかりますね。スイッチとコンセントです。1000円しません。

画像右端にある四角い小さな箱はEEスイッチといって、自動で電気をつけるセンサーです。これも安い物だと1000円程度。

バッテリー

バッテリーも本来ならば専用品やディープサイクルなど適した物があるのですが、いかんせん高い!なので当宿のシステムでは自動車用のバッテリーを流用しています。
その中でも軽自動車や小型車に多く使われ一番普及していて、一番安いサイズの40B-19という型番のバッテリーを設置しています。理由は私の愛車のバッテリーと同じものだから。

3000円~5000円程度で新品が買えますが、とりあえずは愛車のバッテリーを交換した物とか、解体屋やいつも車検に出している整備工場などで中古を買っても良いのではないでしょうか。ちゃんと車のエンジンをかけられる程度の残量があるバッテリーなら、中古でもとりあえず使用できます。LED電球を夜数時間使用する程度ならこれで十分です。

照明器具

看板灯


当宿の看板です。夜にこれを2つの照明で照らします。
この2つついている照明器具は、トラック用のフォグランプです。1個1500円くらいだと思います。自動車部品なので、外で使っても大丈夫です。その中に、ウインカー用の12VLEDバルブを組み込んでいます。2~3Wくらいでしょう。

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外灯

こちらは普通の100Vで使用する玄関灯ですが、中の蛍光灯を7WのLED電球と交換しています。

当宿での使い道

当宿ではこのシステムで、正面の看板、外灯を点灯させています。

建物右手でオレンジ色に二つ光っているのが看板灯、その下にこの画像では点灯していませんが、外灯があります。

正直看板灯はこの電球では暗くて役に立ってませんね(笑)。暫定的な看板なのですみません!

しかも、外灯は1時間もしないうちにバッテリー電圧が低下しアラームが鳴ってしまうので、今は普通の商用電源のコンセントにつないで使用しています。意味ねぇ(笑)。バッテリーを交換、増設しないといけませんね。

その前に看板をデカくしたいんですが、なかなか重い腰が…(笑)。

これから閑散期なので、ちゃんとやります!

これで全部で2万円くらいですかね。当宿は中古品や手持ちの部品を使ったのでもっと安くなってます。

安い小さいオフグリッドなら元は取れるのか?

当宿のシステムの各数値

さて、これでどのくらいで元が取れるのか計算してみましょうか。まず当宿のシステムの詳細です。

  • 館山ウィールズゲストハウス 5Wソーラーシステム一式 約2万円
  • 消費電力 約10W(看板灯2W、外灯7W、その他消費電力1W)
  • 1日の使用時間 14時間(17時~7時)

10W14時間、お客様のいる日だけ使用しますので、単純に一か月の2/3(20日間)使うとしましょう。

とりあえずはオフグリッドには違い無いので、電気代は0円です!

同じ条件を東京電力で計算

これを東京電力の商用電力で使用したと仮定して計算してみます。

10W14時間、使用日数20日、電気代は3段料金という1kWhあたり約30円という高めな設定で計算します。

10W×14時間×20日=2800Wh = 2.8kWh

2.8kWh×30円=84円!

結果は計算するまでもないですが(笑)

オフグリッドは1か月0円、東京電力は1か月84円!

どうです!?オフグリッド、得ですか?月20日稼働させても84円の節約にしかなりません。全然得しないですよね?

20,000円の投資を月84円で回収しようとしたら、238か月!20年近くかかる計算です(笑)。

というわけで、趣味的にやるには良いのでしょうが、
節約でやるものでは無いという事がお分かりいただけたかと思います(笑)。

節約にはならないけど、オフグリッドにメリットは無いのか?

散々な結果のオフグリッドですが、何かメリットは無いのでしょうか?

考えられるメリットを挙げてみましょう。

災害時、停電時にちょっとした電化製品が使用できる

これが一番のメリットでしょう。

昨今、台風や地震、その他予想だにしなかった災害が日本列島を襲い、2018年は災害の年でしたね、この記事を書いている今朝も、台風24号が日本列島を縦断していったばかりです。

台風一過の今朝は関東で何万世帯も停電していました。この停電時にも、バッテリーの許す限りは家庭用の電化製品が使えます。

当宿の5Wのシステムでも、スマホや携帯電話の充電などは十分すぎるスペックですし、一晩程度なら5W程度のLED電球を点け続けられる容量は持っています。

とりあえず関東は厳冬期で無ければ、部屋の照明とスマホの充電さえできれば、あとはなんとかしのげるでしょう。このとりあえずの安心感が2万円と考えたら、決して高くは無いでしょう。

今年このレベルの災害が多発しているんですから、考えたくはないですが、今後も続くと予想できます。備えあれば憂い無しです。これは大きなメリットですよね。

東京電力の「再エネ発電賦課金」がむかつく

さて、3.11の後からやたらオフグリッドという言葉を聞くと前述しましたが、その時から「再生エネルギー発電賦課金」というのも電気代と一緒に取られているのもご存じでしょうか?

この明細書を見てください。これは当宿の先月分の電気代のお知らせですが、オレンジ色の囲みの中にご注目下さい。

10,945円のうち、1,128円をその「再エネ発電賦課金」とやらで取られてます。1割以上ですよ?これ何に使われていると思います?

空地で太陽光発電とかやって儲けてる連中に全部渡ってるんですよ?

あまり政治的な話はしたくありませんが、3.11で福島の原発が爆発し、今までのエネルギーの在り方に疑問を持つ人が増えたのを良い事に、当時の菅政権とソフトバンクの孫正義らがつるんですすめた制度だとの専らのウワサです。おかげでソフトバンクはメガソーラーで大儲けですよ。

あれからエコだのロハスだの自然がどうとかやたら騒がれるようになって、良い方向に行けば良かったのに、一部先鋭化した連中がまるで宗教のように過激になり、普通の人にはなんだか息苦しい世の中になりましたよね。原発回せばいいじゃん、なんて言ったらもの凄い勢いで文句が殺到するような世の中になりました。
忌野清志郎氏が生きてた頃、タイマーズとかで原発はいらねぇとか歌っても一部のファン以外誰も賛同してなかったくせに、今じゃ昔から反原発ですみたいな顔したアーティストばかりで何だかなぁ、っていうね。

閑話休題、太陽光発電で発電された電力は各電力会社が買い取るのですが、その買い取りのためのお金がこうして個人の電気代に10%以上乗せられているのです!これどう思いますか?エコだからしょうがないって許せますか?

結局エコ目的で太陽光を設置している人なんて皆無でしょう。ほとんど全部が投資目的でしょう。そんな金儲けをする連中に、なぜ我々消費者がお金を払わないといけないのでしょう。
エコの名を借りたカネ儲けにはうんざりです。ソーラーとかハイブリッドカーとか。エコってエコノミーの略ですよね?(笑)

太陽光がとてつもなく素晴らしい物で、原発の代替になるならそれも納得しましょう。でも地震で使えなくなり、水害で使えなくなり、壊れても光が当たれば発電し続けるから災害時は感電や火災のリスクも高い。堤防や山を削って設置すれば水害の原因となり、いざ大規模停電となっても昼間しか発電しないからクソの役にも立たない。先日の北海道の地震後の大停電で使い物にならない事が証明されましたよね。また、将来的に廃棄物となったとき、処理方法が確立されていない。原発と一緒じゃないですか。そんな物に我々は大金を取られているのです。

たとえ大金がかかったとしても、電力会社との契約が切れれば、こんなバカバカしい金払わなくて済むので、精神的には大変なメリットだと思います(笑)。

オフグリッドは趣味のもの。田舎のゲストハウス経営と同じです。

というわけで、エコに急進的な方、電気が趣味でオフグリッドを極めたいって方以外は、オフグリッドのメリットはあまりありません。

元なんか取れません。田舎でそれなりの資金投下して細々ゲストハウス運営するような物です。投資した金額を取り戻すには相当時間がかかる。

ただ、災害時にはそれなりに役立つ可能性はあるから、悪い物でもないよ、再エネ賦課金ムカつくしね!という事ですね。

じゃあなんでオマエんとこのゲストハウスにはオフグリッドが設置してあるんだよ?といいますと、これも3.11の置き土産なんですよね。
当時計画停電ってのがあってとても大変だったんです。それの対策として揃えたんですが、宿主の自宅は停電しなかったんですよね。
なんでも自衛隊とか、飛行機のビーコン、その他重要なインフラ設備のあるところは停電出来ないんで、その設備と同じ電線で電気が供給されている世帯も同じく停電しないっていう事らしいです。個別に電気は止められないと。未確認情報、あくまでウワサですけどね。
なのでシステムを2組揃えたのですが、1組設置したところで要らないね、となった。その余った1組なのです。だからエコとか節約とかじゃなくて、自分が不便だから揃えたもの、って事です。意識が低い!(笑)

さあ長くなりましたが、オフグリッドとそれを取り巻く状況についてお話してみました。
あなたはこれを見て、どう思いますか?

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