ゲストハウス業界が分断され、ゲストハウスをやる意味が消えていく気がします

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価格崩壊する都市部のゲストハウスと、強気価格な地方の新規ゲストハウス

沖縄、京都、大阪、奈良、福岡、そして東京…終わってます

お盆も終わり、ほんのちょっと涼しくなりましたね。
皆様お盆9連休はどのようにしてお過ごしになられましたでしょうか。
私は旧ゲストハウスを転用した一棟貸しに連日ご予約を頂き、布団敷きと掃除に明け暮れる毎日でございました!(笑)

さて先日、私もお世話になっているYAWP!バックパッカーズのタクロウさんが、自身のブログで最近の都内の宿の価格破壊について投稿され、またこちらもお世話になっているよしさんがツイッターに当該記事を紹介したところ、様々な宿主さんからの共感のコメントが多数寄せられ、以前からおぼろげに憂慮してた「ゲストハウス業界そろそろ厳しくなってきたぞ」と言うのがいよいよハッキリと形を伴って現れた感があります…。

不都合な真実! 衝撃的な急ブレーキ!!
暑ぅ〜いですねぇ〜。しかし、去年よりはマシかな。今年からリビングにエアコンがあり、ずっとつけっぱなしにしているので、僕だけがそう感じているのかもしれませんが。 さてさて、いきなりですがYAWP!の今月の営業実績が・・悲惨です・・・。前回の記事で、「今月は80%を越...

YAWP!バックパッカーズ・タクロウさんのブログです。

取りあえず上記ブログを見て今のヤバイ現状をお知り置きください!(笑)これから都市部で開業しようなんて人はホント穴のあくほど見て下さい!

そしてこのよしさんのツイートへの宿主さん達の反応で、いかにこの問題に直面してる宿や関係者が多いか分かります。

今や都内は、後追いフォロワーを沢山生み出した某オシャレ系有名ゲストハウスですら一泊1,600円にまで値段を下げる時があるというこの現実、そして余裕で当日予約可能…
もはや都市部でゲストハウスなんかやろうって方が間違ってます!(笑)

一方地方では…

都心のゲストハウスが供給過多で価格崩壊する一方で、まだまだ地方には続々とゲストハウスが開業してますが、東京や京都をはじめとした都市部の価格崩壊を尻目に、地方の新規宿は3,000円台~4,000円台という強気価格での運営が見られます。
今年、館山市にホステルが1件、鴨川市にライダーハウスが1件開業してますが、どちらもドミトリー3500円~4500円という強気価格。今の所どちらも開業後数カ月経ちますが、値下げなどしていない所を見ても、これでやっていけるとの判断なのでしょう。
(ウチ再開しても以前と同じドミトリー2,900円でやろうと思ってたのに、なんか値下げの先鋒みたいでヤダなぁ。)

他の地方も同じような状況で、中には7000円台に値を上げた所も。それでも行けるとの勝算があっての値上げなんでしょうから、田舎はまだまだゲストハウスの可能性があるように見えるよなぁと思います。上っ面だけはそう見えますね。上っ面だけは…。(笑)

まあ田舎の民家やペンション転用ゲストハウスには、都市部のゲストハウスじゃ出来ない必殺技もあるので、それに気づいてる宿はそれなりに稼ぐでしょうし。
必殺技については飯の種にしてる宿も多いでしょうから教えません!(笑)ウチが再開したら泊まりに来てくれたら教えます(笑)

都心部と地方の二極化ですね

というわけで1000円を切るような価格まで飛び出した都市部のゲストハウスと、3000円以上で安定した収益が続く地方のゲストハウス。完全に二極化してきましたね。同じゲストハウスとは言え似て非なるものとなりました。

余談:一時流行った田舎でほっこり系の交流宿たち、最近元気無くね?

ここまで地方の方がゲストハウスは儲かりそうだと書きましたが、もう一つ感じるのは、かつて話題となった地方のほっこり田舎暮らしみたいなゲストハウス、最近あんまり話題にならないし、元気なくね?ってのも感じます。

2017年頃の流れだと結構勢いがあった地域系の宿々、なんか最近話も聞かないし、SNSやブログでも見ないなぁって気がします。よくよく見るとちゃんと営業してて、それなりに予約入ってますが、なんで?って気がします。

これ多分、宿自体が発信してたんじゃなくて、あの頃出たゲストハウス紹介本とか媒体とかで過剰に取り上げてただけだったんじゃないかなぁ、なんて思ったり。地方ほっこり系ゲストハウスが元気が無いんじゃなくて、ゲストハウス系メディアが元気がないのか。
そしてそういう宿が地方に散々増えたので、相対的に目立たなくなったってのもあるのかも。
あとはSNSの流行がフェイスブックからツイッター、インスタグラムに完全に移ったってのも影響ありそうです。あの頃の宿ってフェイスブックでの発信がメインってのが多かった気がしますし。

ゲストハウス宿主や関係者の分断

そしてゲストハウスオーナーさんや開業志望の人達についても違いが見えてきます。

同じホステル、ゲストハウスと言っても、経営している宿主さん達は千差万別です。しかしなんとなーく傾向が見えてくると言うか、タイプ別に分けられるような気がします。

ゲストハウスを開業しようという人の基本タイプ

  • 元バックパッカーなどの旅人が多く、自分が泊ったバッパー宿を日本でも経営し、旅人のために利便性の高い宿を提供したいと思ってる人

今評判の良いホステル、ゲストハウスのオーナーさんは、例外なくこのタイプな気がします。自身も旅人だったりバッパーでなくとも旅が好きだったりで、とにかく旅人へ良い思い出を作ってあげたいと願う人達。
ホント基本ですね。これこそホステル、ゲストハウスを経営する動機 of 動機って感じですよね。

それではこの基本タイプ意外の宿主さんってどんな感じ?ってのも分析していきましょう。前述の話ついでに、おおまかに都市部と地方で分けて見てみましょう。

都市部に多い感じの宿主さん(開業志望者)の特徴

都心部で開業したいと意気込む人や開業した人を見ていると、下記の2タイプの人が多い印象を受けます。

  1. コンサルや不動産・建築関係の口車に乗せられたりまたそういった企業が自ら経営したり、儲かるからと欲をかいて不動産投資のノリで投資家気取りで参入する、ゲストハウス・ホステルその物に興味の無い興味があるのは金ばかりな人、企業
  2. 起業や会社経営する事に拘り、意識高い事を言い自己実現を目指す意識高い系。旅や宿が嫌いなワケでは無さそうだが、ゲストハウス起業はその一手段

2の方はまあ害は無いと言ったら語弊はありますが、そんなに業界を掻き乱すような事はしないと思われます(1の属性を持ってそうな人もいそうですけどね)。
問題なのは1の人達ですね。人達というか企業だったりもしますね。彼らは金しか興味ありませんから、自分の宿が苦しくなればガンガン値下げします。宿に興味なんてありませんから、旅人への利便性だの楽しい思い出だのは考えもしません。値下げ一択!当然そんな宿の客層は悪いでしょうね。

この1の人達のせいで、今の都市部の宿の供給過剰、価格崩壊が起きていると考えられます。迷惑な話ですね。

バクチは胴元が儲かるように出来てます。ゴールドラッシュでバケツだスコップだ売った人が儲かったって話も有名です。ではゲストハウスやホステルが出来る事で儲かるのは誰?って考えれば、投資としてオイシイ話では無いのはすぐ分かりそうなもんですがね…。

地方に多い感じの宿主さん(開業志望者)の特徴

  1. 地域おこし、地方創生、場づくり、空き家活用などと言い、自分なら地域で活躍できると意気込むキラキラ意識高い系
  2. 田舎でのんびりほっこり、旅人と交流しながら楽しく暮らしたいと夢描く人

1のタイプについて、都市部の意識高い系の人は嫌でも競争に飲み込まれますし、宿を成功させる事=自己実現になるんで周りへの影響は少なそうですが、田舎で意識高くなっちゃうと、何故か地域おこしに走るんですよね。
そして自分ならこの地域を活性化できる!地元民は何も分かってない!と万能感とナチュラルヘイトを身にまとったらもう手が付けられません(笑)
まあしっかり開業した人にはそういう人は少ないと思いますが(笑)

その田舎での場づくりとか地域おこしとか空き家活用とかに、手っ取り早く持ちだされるのが「ゲストハウス」なんですね。まあ誰でも考えつきますよね。
どっかの有名宿が高い金取ってこういう「地域系ゲストハウス開業合宿」なる物をさかんにやって、それで結構受講者がいるってのも、この手の連中を助長してるように思います。

2016~2017年頃はこういう地域系ゲストハウスが散々持て囃されましたからね。紹介本も何冊も出てましたし。

いや田舎でそういう宿をやるのは悪いとは言ってないんですよ?問題はそれをゲストハウスだ!と大々的に宣伝されちゃう事なんです。「旅人のためにある安価な宿」という大前提を持っててもらえば問題は無いんですが、どうも「地方のゲストハウス = 地元民や客との交流」みたいなイメージが大分浸透しちゃってる気がして。本来そういうのじゃあないよね?って感じですね。

旅人同士で自然発生的に交流が生まれるのが旅宿、ゲストハウスなのであって、交流を促す事はあっても押し付けちゃいけませんよ。過剰な地域アピールもウザいだけです。

風のウワサじゃ、サクラ雇ってまで交流をウリにしてる宿もあるとか。いやはや何考えてんだか。

まあでも、都会で寂しい暮らしをしてると、そういう田舎での交流に憧れる気持ちは痛いほど分かりますよ。そういった交流を宿がウリにするのはアリでしょう。でもそれをイコールゲストハウスとはしないでもらいたいですね。

で2のタイプの人は、どっちかというとゲストハウスってより、夫婦で農家民宿とか民泊始めたり、人生の楽園に出てきそうな感じですね。とても良いと思います。
でもこれを夢見ても夢で終わる人もまた多いんですよね。田舎暮らしも宿運営も楽じゃないもん(笑)。のんびりほっこりなんてしてるヒマありませんからね(笑)。

宿主や開業志望者も分断と言うワケですね

ここで分けた5タイプの宿主さんたち、いくつか属性がカブる人もいるかと思いますが、ツイッターなどを見ていても、しっかり棲み分けされてきたなぁ、って感じしますよね。

意識高い方々はその界隈で、現実派な宿主はその界隈で、キラキラ系はその界隈でと、ハッキリとはしませんが線引きがされて繋がってるように感じます。もちろん宿主だけじゃなく、その宿のファンというか、そういった宿へ惹かれるクラスタも分かれております。

まとめると、

  1. バックパッカー系
  2. 意識高い系
  3. キラキラ地域交流系
  4. 投資系

この4つに収束・分断されていってる気がしますね。

結局ゲストハウスなんかやっても儲からない。好きじゃないとやってられない。

開業志望者も元気なし、地方だって安泰じゃない

混迷を極めたようでいて、意外とカテゴリ分けがなされたように感じるゲストハウス・ホステル業界、もはや都心部でゲストハウスを開業するなんてのは自殺行為ですね。ちょっと前は鼻息荒く開業準備中を名乗る方もチラホラお見かけしましたが、パタリといなくなりましたね…。

地方は地方で価格崩壊はしていないも、場所を間違えたらお客なんて来ないし、そもそも都会から移住するだけだって地方の暮らしに馴染むのは大変なのに、更に宿まで開業しようなんて正気の沙汰じゃないですよ(笑)地方で開業準備中!と意気込む人も結局開業しないで終わるパターン多いですよね。

そしてまだ3000円台~と相場を保つ地方にも価格破壊の波が押し寄せるのは時間の問題な気がします。そもそも日本人が減って行ってるんですから、今後十年で真っ先に地方に影響が出るハズです。もはや値下げ云々じゃなく、日本人相手の商売そのものが地方では成り立たなくなるかもしれない。

今からゲストハウスやるならどうしたら良いでしょうね。

ここまで夢の無い話を書いてきましたが、それを踏まえて、敢えて開業するならどの分野でどこが良い?っての私なりに考えると、やはり地方で旅人相手にほっこり宿が良いんじゃないですかね?

ただ、もはや地方で宿やりたかったらゲストハウスに拘る必要全く無いと思います。

前述の人生の楽園に出てきそうな、ちょっと山を背負ってるような所に建つ、古民家までいかなくてもちょっと古めの庭付き一戸建てを500万くらいで買って、自分でDIYで直して、農家民宿なり簡易宿所なり、どうせ毎日客なんて来ませんから最悪民泊新法でも全然OK、むしろ家主居住型ならその方が消防などのコスト面で有利!
それで飲食許可も取って料理も提供して、個室3つ定員9人くらいで1日3組までで回せば、それなりに経営していけるように思います。ワンオペでも頑張ればやれると思います。

まあDIYすると予算かからない代わりに時間と体力がゴリゴリ削られ開業が遅れますから(ウチがそうだった)、潔くリフォームはプロに任せるのもアリですね。
地元の昔からの大工や電気店に頼めば、今後とも建物のトラブルや何かあったとき相談できますし。

それで土地建物500万、リフォーム300万、備品200万の合計1000万もかければ立派な宿が出来上がりますよ。
客単価も料理付きなら5000円以上取っても妥当でしょう!稼働率30%でも40万以上売上げます。

何も日本人に馴染まないドミトリーに拘る事は無いですよ
どうせドミトリーなんて避けられます。ホントに平日なんて地方には客来ません。ただでさえ客がいないのに、更に日本人に敬遠されるドミトリー宿をやる必要性ってwww
地方のゲストハウスが強気価格なのは、値下げしたって客が居ないもんは居ないから、それならちょっとでも客が来る時に高く取ろうという、「万年ハイシーズン料金」だとも考えられます。

ここまでで言える事は、ゲストハウスが好きで、旅宿がどうしてもやりたい!って人以外は、もはやゲストハウスをやろうなんてゆめゆめ思ってはいけません!(笑)

古民家宿、農家民宿、そんなので地方の交流宿は問題なく可能です。空き家活用にもなります。まあそんな「使える」空き家はそもそも空き家じゃなくて「売り物件」となってるでしょうけど。
なんでキラキラ地域おこし君たちは皆ゲストハウスに拘るのか。そもそもゲストハウスは旅人の物でありお前らキラキラの物じゃねぇんだぞ?

ん?ひょっとして田舎でキラキラゲストハウスをやりたいヤツを煽ると儲かるヤツがいるのか?(笑)

ほんと、都会も田舎も、ゲストハウス・ホステルは旅人の気持ちが分かる人が経営する旅人のための宿であってほしい。今のこの状況、ホント度し難いです。明るい展望一切無い!

とか言ってその状況下で私もこれからゲストハウス再開しようってんですから、アホですね。でもやりますけどね!(笑)

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『ゲストハウス業界が分断され、ゲストハウスをやる意味が消えていく気がします』へのコメント

  1. 名前:よーぷタクロウ 投稿日:2019/08/24(土) 18:25:02 ID:46b58c052 返信

    お元気ですか? YAWP! backpackers のタクロウです。

    紹介していただき、光栄です!!
    どうもありがとうございます!!!

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    • 名前:TateyamaWheelsGuesthouseヤシロ 投稿日:2019/08/24(土) 20:45:57 ID:0b307a7af 返信

      どうもです!
      こちらこそありがとうございます!
      おかえりびとも毎回チェックさせてもらってます!

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  2. 名前:よし 投稿日:2019/08/24(土) 19:26:29 ID:6927e8cfe 返信

    ヤシロさん、タクロウさん、お久しぶりです。
    ゲストハウス業界大変なことになっておりますね。
    地方でやるなら個室というのは私も賛成です。
    しかし、現在に値崩れは本当に酷い。
    皆様ならうまく乗り越えられておられるとの思いますが。

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    • 名前:TateyamaWheelsGuesthouseヤシロ 投稿日:2019/08/24(土) 20:48:08 ID:0b307a7af 返信

      久しぶりな気がしませんがご無沙汰です(笑)

      最近もまだクラファンで見かけるんですが、場づくりだの地域がどうだの言う人達は、ゲストハウスという形に拘る必要は無いと思うんですよね。むしろゲストハウスとかヤメテくれと。
      まあ個室宿も料理の腕は要るし、単価上げる分ゲストハウスなら許される事も許されなくなりますからね。掃除は当然毎日しないといけないし(笑)いやゲストハウスだってどこも毎日掃除してるでしょうけどねw

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