ゲストハウス、変わるべき事と変えてならない事

毎日ヒマですね。ツイッターが捗りますw

アフターコロナだの何だのうるさいよ…

さあやる事あるのに外は大嵐なので家の中でブログなんか書いちゃって立て続けの更新です。新型肺炎は全く収束する気配もなく、世論はまるで戦時下のようですね。

安倍ちゃんがなんかアーティストのSNS投稿に乗っかったというのが賛否両論出てますね。あんな当然大批判が出るだろう事を平気でやっちゃうの、もはや反安倍界隈を煽りに来てるとしか思えません。また絵ヅラがクッソシュールwww1週回って安倍ちゃんセンスあるんじゃね?と(笑)

まあ、政治的に利用されるのが嫌ならアーティストは普段から政治的スタンスを旗幟鮮明にしとけよ、というケーダブシャイン氏のツイート、こんなの見ると一理ありますね。

さてそんなのはどうでも良いとして、そんな賑わいを見せるSNS上、アフターコロナだとかいう言葉をやたら目にするようになりました。意識高い界隈がコロナ収束後には変化するべきだの今手持ちの駒を増やせだの何だの言っておりまして、みんなその気になっております。
ゲストハウス界隈でも自分の事を棚に上げて意識高くそんな事をツイートした人がおりまして、それに対し不快感を露わにしたツイートもいくつか見かけました(笑)

てか、SNS上の世論というか、なーんかみんなが同じような方向に流れてくの何なんでしょうね。どっかのインフルエンサーとか呼ばれる人がツイートしたりなんかのツイートがバズったりするとそれを引用RTして、さも自分もそう思ってた風に語るヤツが激増するの、前々から寒いなと思ってるんですよね。

まあそれは良いとして、確かにこの感染症蔓延(蔓延とまで言えるのか?は置いておいて)の状況で、こんなに非常事態になると、その後色々なものがガラッと変わるような気がしますね。気がします。でも実際はそんなに変わんないと思いますけどね。

311の時もそんな雰囲気でしたが、そこまで変わりましたかね?なーんか政治に興味持つ人が増えてSNSで容易に発信できるようになった分、鬱陶しい息苦しさだけ増した気がします。311以前の平和だったツイッタランドはもう戻っては来ないでしょう(笑)。

まあそれでも変わるモンは変わるでしょう。積極的に変わっていく業界、業態もあるでしょう。宿業界の人達も盛んにアフターコロナ云々を語っています。でも、別にゲストハウスは変わんなくても良く無いですか?

安宿は普遍の物

ゲストハウス、と言うか「旅人向けの安宿」というのは、乱暴に言えば性風俗と同じくらい昔からある職業なんじゃないでしょうか。日本にも木賃宿なんていうジャンルがちゃんと大昔からあります。戦後はユースホステルがその役割を担っていたでしょう。旅館業許可の無いイリーガルな安宿なんてのは旅文化の盛んな北海道や沖縄には今もその姿を残すでしょう。

ゲストハウス、ホステルも旅人のために設備やサービスを簡素化し宿泊料金を下げた安宿です。日本では2010年代後半から隆興したこのジャンル、新しいようでルーツはバックパッカーが海外のホステルを参考に日本国内で興したものが多いですから、業態としては目新しい物ではありません。

ユースホステルの流行が終わり、ドヤにバックパッカーが泊まりだし、ゲストハウスが流行し…と、この業界も色々変遷を辿ってるように見えますが、中身の「安宿」という所は別に変ってないわけです。

アフターコロナで変化するとすれば、しばらく戻らないインバウンド需要に変わり日本人メインにシフトせざるを得ないとかその程度でしょう。

元々ゲストハウスなんてのは大儲けできる商売ではありません。こういった世界情勢によっても簡単に収益が0になってしまうような業態です。しかし旅をする人というのは絶対に消えません。
いくらオンライン化され5G回線で8K画質で世界中の映像が見れたり、VR体験できるようになったからって、旅人が減るとは到底思えません。それで満足するような人はそもそも旅なんか出ないでしょうし。
目的地に行く事も旅ですが、旅そのものを目的にする人も多いですし。

私たちゲストハウスが相手にする客層というのは、そういう「旅」をする人達です。インバウンドでもドメスティックでも。ニッチな層ですが、消える事は無い、そんな人達へ向けての商売です。

感染症や恐慌、災害や戦争なんてのは歴史上何度も繰り返された事です。それで世の中はガラッと変化してしまいます。しかし全く変化しない物もあります。人間の3大欲求なんてのは何があっても変わりません。その3大欲求の一つ、睡眠を担うゲストハウスは後者でしょう。

私たちが変えなきゃならない、変わってしまう事を覚悟せねばならない事は、例えばユースホステルの流行がゲストハウスへシフトした、程度の些細な事です。現に今でも人気のある個人経営のユースホステルはゲストハウスの流行やトレンドを貪欲に取り込み営業されています。安宿の根本は変える必要が無いというか、変わりようがありません。

旅人のための低料金の宿、このスタイルはむしろ変えてはならない物かもしれません。

変えなければならない事もある

変わる事は無いとは言え、やはりこれで食っている方も多いワケで、お客0、自粛ムードともなれば収入は途絶え、何とかして食ってかないといけないという宿も多いでしょう。私もですけどね(笑)

新型肺炎が収束した後を考えると、インバウンドメインだった所は対策を講じないといけないし、客足が減ってしまったら少ない客数から以前と同様の収入を得るための方法を考えないといけないのは当たり前の話です。

私はこの騒動収束後も何も変える事なくドミトリー宿を再開するつもりですが、これは私が他に収入もあり、元々インバウンドはそこまで重視しておらず、借金も無いからこそ”拘れる”ことでもあります。そうしたいからこそ他を整備したとも言えます。
しかしそのような私が猛烈に推進してきたゲストハウス原理主義、ゲストハウス警察なんてのは、客足の途絶えた現状の前では虚しい叫びです。まず生きねばとなります。生き残るためにスタイルを変化させていく宿が増えるのは仕方が無いと言えましょう(この際以前から言っている「元々ゲストハウス1本じゃ食えねーって」というのは置いておきますし、ゲストハウスに変な意味づけをして地方だ交流だなんだ言ってる連中へは今後も異議を呈する方向ですw)。

ゲストハウスが変化したらそれは何て宿?

今後数年、生き残りのため客層をインバウンドからドメスティックマーケットへシフトさせるとなると、まずドミトリーがネック、交流を促す作りがネック、設備が整わないのがネック、駐車場が無いのがネックと、ゲストハウスがそうなるには結構難関が立ちはだかってる気がします。

既にコロナ関係なくそういった国内需要に対応して、ドミ縮小、全室個室化、一棟貸し化などしてきたゲストハウスもいくつもあります。そうした変化をできる宿は生き残れる確率も高いかと思います。しかしそういった変化をすればするほど、元々の「ゲストハウス・ホステル」という物からはかけ離れていくのです。

そういった変化した宿は、国内需要や客単価アップのために個室化他設備投資してますから、ゲストハウス=ドミトリー宿より数段ランクアップしてるワケです。かといってそれが民宿やペンションかと言ったらまた違う。分かりやすく言えばブティックホテルならぬブティックゲストハウスとでも呼びましょうか。B&Bでも良いんでしょうけど、食事提供してない宿もありますしねぇ。

今はそれら宿も便宜上というか、分類上「ゲストハウス」という括りで語られていますが、これはゲストハウス警察の私からするとあまり許容できる物ではありません。
だって高級旅館が木賃宿を名乗ってたらおかしいでしょ?東京で一棟貸しなのにバックパッカーズを名乗ってる宿がありましたが、あんなのトラブルの元ですよ。名前って実はかなり重要なんですよ。

で、コロナ前からこの変化の風潮はありましたが、今後この流れが更に加速するとなると、そういった呼称、ジャンル分けが出来ると既存の安宿としてのゲストハウスとの棲み分けもできるから良いなと思います。なんかいい名前、誰か考えて下さいよ(笑)
キャッチーで分かりやすいジャンル名がズバッと決まれば、この流れ、またムーブメントになりますよ(笑)

あと上のカッコ書きに前述の、ゲストハウスに変な価値や意味づけをしようとしてる人達、この手の方々も独自のジャンル名考えてくれませんかね?なんとかサミットでそんな事話し合ったんでしょ?ジャンル分けはしっかりやりましょうさ。意識高い系界隈がドヤ顔で「変化」とか言うと真っ先に反応するのがこの辺ですから、このコロナ騒動でまた活気づいちゃっても困りますから(笑)

変えたからには責任取るよね?

これはゲストハウス業界ではないんですが、今までキラキラしたミレニアル世代の女子向けに展開していた方が、このコロナ騒動で突然社会的弱者に向けてアピールし出したんです。一見まあ良いんじゃねと思うんですが、問題はこの活動を、アフターコロナの局面で客足が回復した時にも続けてくれるのかどうか、という事です。
まあその方は有名な方なのでそんな無責任な事はせず勿論社会貢献活動として続けてくれるんでしょうが、影響力のある方がなされる事はマネコキが出ますから、そういったマネコキに振り回される弱者の方がいないといいけどなぁ…と危惧します。

変化も必要とは書きましたが、変化にも2パターンあって、

  • 想定していなかった需要が掘り起こされたので、自分の想定ではなく実需の方を拡充させるためシフトさせた、という前向きな変化
  • 想定した客足がパタッと途絶えたので、今まで手を付けていなかった(見向きもしなかった)所を掘り起こそうとする後ろ向きな変化

この二つがあります。これ全く違いますからね。今回の新型肺炎による不況の局面では、後者の変化を起こそうとする人が多すぎる気がします。

前者の場合は自分のやりたい理想や想定した客層と実際の客層の変化に折り合いを付ければ、末永く愛される宿となるでしょう。しかし後者の場合は、元の想定した客足が戻ってきた時、”背に腹は代えられず仕方なく掘り起こした需要”、どうしますか?継続できますか?
DV被害者、ネットカフェ難民、今回の騒動でそういった支援が必要な方達に目が向けられますが、その方達を背負ったら今は良いですが、元に戻った時にもちゃんと背負って下さいね。自分たちの生き残りのために弱者を利用しないで欲しいし、利用したなら最後まで責任を持っていただきたく思います。

まあとは言え、先は見えませんけどね

さあグダグダ書きましたが、もう実際こうなると、変化どころかこの感染症が収束するまでに焼け野原になっちゃうでしょうから、ペンペン草一本無い所からまたやり直さないといけませんよね。
某安倍ちゃんとズブズブの超巨大ホテルグループが潰れた所買い漁ると鼻息荒くしてますが、ほんとまーた格差がどんどん開いていく世の中になりますね。そんな事やってるとそろそろいっそ全部ブッ潰れちまえば良いのにと、いよいよ日本で暴動が起きるかもしれませんよw

まあ変えるべきはゲストハウスなんかではなく、個人の生き方そのもの、スタンスが問われる時代になってくるのかもしれませんね。私は変えませんけどね!(笑)