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ゲストハウスの開業までにしたこと

保健所へ相談

館山ウィールズゲストハウス開業にあたり、最初に相談に行ったのは安房地域(南房総の南部地域、って頭痛が痛いみたいな表現ですがw)を管轄する、安房保健所です。
ゲストハウスは法律上、ホテル・旅館というカテゴリに分類され、「簡易宿所」という名目で保健所より営業許可を受けます。


安房健康福祉センター(安房保健所)です。

手ぶらで行っても相談にはならないでしょうから、一応物件の図面等を書いて、どんな宿をやりたいか、というビジョンも考えて行きました。

門前払いかと思いきや、意外と親身に相談に乗っていただきました!

許可を得るにはどうしたら良いかを教えてもらい、その後建築確認と消防へ相談するように言われました。

建築土木事務所へ相談

保健所で言われたように、建築土木事務所へ保健所へ見せた物と同じ図面を持って行って建物の用途変更の必要性を相談します。


建築土木事務所の入る、館山市の合同庁舎です。
役所なのに、まるで南国のような雰囲気が漂います。さすが常春の南房総!
こんな限られた人しか来ないような合同庁舎の庭にも予算が割かれているのか、と考えると館山市民の私はちょっと頭に来ますがw

案内に従って2階へ。

色々指摘事項はありましたが、条件をクリアする事で使用面積を100㎡以下と認めてもらいました。
100㎡以下に何の意味があるのかと言うと、建物の用途変更が不要なのです。
当物件は建築確認も無い上に、店舗兼用住宅と住宅が繋がった建物で、微妙に100㎡を超えていましたが、一部ドアを塞ぐ事で100㎡以下となり申請不要となりました。

2018/4/13追記
空家対策の絡みで建築基準法も変わるようで、時期未定なれど近いうちに今まで100㎡以下だった用途変更不要の基準が、200㎡以下に規制緩和となるようです。
そうなるとウチの物件の対策は一体何だったんだ7Days(古っ!)ですよ!
200㎡なんて、結構な大豪邸でやっと超える範囲ですよ!?
ウチ、ぶっちゃけ登記簿上は100.19㎡だったんですよ!わずか0.19㎡のために部屋を二つ捨てたのに!!規制緩和になったら全室を客室にしてやる!!

消防署の予防課へ相談

次に消防関連の事柄について、館山消防署の予防課へ話を聞きにいきます。

こちらも同じ図面を持参し、誘導灯消火器火災報知器について説明を受けます。

基本的に消防関連の設備は、消防設備士という資格を持った人でないと設置できない事になっていますが、誘導灯に関しては電気配線となるので、電気工事士で良いとの事。
たまたま私は第2種電気工事士の資格を持っていたため、誘導灯は自分で取り付けOKとなりました!これは予算的にもかなり嬉しいです。
(消防の方も、「施主さんがご自身で工事した事例は無いですよ。」と言っていました。)

しかし消火器は、配置の距離の計算をして置くだけなのですが、消防設備士で無いとダメ、との事。
もっとも大き目の窓が普通に付いてて、建物の周りの敷地が広ければ消火器は不要(ざっくり言うとです。細かい法的な基準はもちろんありますよ)なのですが、住宅街で敷地いっぱいに建っている当ゲストハウスは、無窓階という窓の無い建物の扱いとなってしまうようで、消火器が必要との事。

やはり一つトクをすると、どこかでソンをするようになってますね。

火災報知器については、小さな施設は、特定小規模施設用自動火災報知設備という家庭用に毛が生えたような簡易的な物で良いとの事で、これは設置に資格はいらないそうです。
ただ、図面や書類を書いたり、仕様書を提出したり工事をしたりしますので、やはり電気関連の知識の無い方がやろうとしても難しいと思います。
しかもこの火災報知器、見た目は家庭用と変わらないくせに、お値段は家庭用に毛が生えたなんて物ではなく、1個1万円以上します。5部屋あったら5万円以上!

こういうタイプです。

そして消防法の適用範囲ではありませんが、非常用照明についても確認するように言われました。
電気工事士の免許持ちだったら、非常用照明の配線や設置は誘導灯を付けるのと大して変わらないので、「あっ、じゃ付けます。」で済みますが、これも業者にやってもらうとしたら大変な額となるでしょう。

ちなみに火災報知器も高いですが、誘導灯も非常用照明もお高いですよ。その辺りも覚悟のほどを。

開業前の相談についてまとめ

とまあ、上記に書いた3か所、特に保健所と消防、特に特に消防!には何度も何度も図面を持っていく事になるので、これからゲストハウスを自力で開業しようという方は、覚悟しておいてくださいね!

基本的な流れとしては、

  1. 保健所に相談
  2. 建築土木事務所で建築確認について相談、許可
  3. 消防署に相談
  4. 消防設備を設置、消防へ申請
  5. 消防法令適合書発行後、保健所へ申請
  6. 営業許可発行

という流れ(安房地域の場合)になります。

マジ面倒くさいです。これ誰かに頼まれてやるなら、正直ウン十万円以上貰いたいです。
当ゲストハウスは宿主の私が消火器以外の申請を全部やったので数カ月の時間と数十万円の設備代と手間だけでしたが、業者さんに頼んだら設備代以外に手間賃を数十万~100万円以上取られても妥当だと思いますよ。

ゲストハウスをやりたい!という方は多いようですが、この面倒くささに挫折していく人も多いと聞きます。

旅館業法の改正で宿主の思う事

館山ウィールズゲストハウスは、現行(2018年1月現在)の旅館業法で簡易宿所として営業許可を受けましたが、平成30年(2018年)6月より旅館業法改正になり、民泊が解禁となります。
自宅の一部屋をちょっと貸したい、なんて方だったら恩恵はありそうですが、古民家を一棟まるまる使ってゲストハウスをやりたい、なんて方は結局消防の許可を取らないといけないようですので、民泊許可だろうと旅館業許可だろうと面倒くささは変わらないようです。

ちなみに6月の改正では民泊のみならず従前の簡易宿所についても細かいポイント(2段ベッドのサイズの定義だとか、お風呂やトイレの数だとか)が緩和されるみたいですので、ゲストハウスの開業を民泊新法で考えてる人がいたら、ちょっと頑張って今までと同じ簡易宿所で許可取った方が良いかと思います。

そして、もし興味があったら、第二種電気工事士の資格は取っておいて損は無いと思います。

上でも書いた通り、自分で誘導灯や非常用照明が付けられますし、リフォームする中で、コンセントの移動、増設や電気のスイッチの交換など絶対やりたくなります。
電気のスイッチ一つ交換するにも、電気工事士の資格が無ければ違法です。コンセントの移設をいちいち業者に頼んで工事してたら、お金がいくらあっても足りないでしょう。
しかもリフォーム中は色々アイデアが沸いてくる物です。
あっちの方が良いな、やっぱりこっちかな、なんて思う度に業者を呼ぶわけにもいきませんからね。


合法的(笑)にコンセントの増設工事をしている宿主

もしゲストハウスをこれからDIYでリフォームして開業したい!って方がいましたら、第二種電気工事士、通称電工2種、受験資格も無いですし、絶対取っておいて損は無いです!

電気に自信があれば、そんなに難しくはありません。ユーキャンとかでも数万円で教材買えますし、詳しい方がいれば、教わるのも良いと思います。

というわけで、6月の改正が気になりますが、館山ウィールズゲストハウスは、現行の旅館業法をクリアした簡易宿所です。安心してご宿泊ください!