このブログは館山ウィールズゲストハウス宿主が運営しております。

館山、南房総に来る旅人のいま、むかし。

館山市って?

館山ウィールズゲストハウスのある、房総半島南端に位置する千葉県館山市。人口約46,000人の小さな自治体です。

東京都心から約100km。車だと東京湾アクアライン経由で1時間半、電車で2時間といったところでしょうか。
この都心から近い事と、冬でも日中の気温が10度前後という温暖な気候な事もあり、昔から観光地としての側面が強い地域です。

遠かった館山

現在は京葉道路、館山道、富津館山道の全線開通により、都心から全線高速で富浦町まで来る事ができ、非常に都心に近くなりましたが、宿主の私が小さかった1980年代後半頃までは千葉市の蘇我ICまで行かないと高速道路に乗れず、アクアラインなど無かったので、国道127号~国道16号と館山市から100キロほど一般道をひたすら北上し、東京まで出るには5時間くらいかかっていました。
(千葉市の国道16号の高速入口交差点にあったラブホテル「ホテルナイト」は屋上に馬に乗った騎士の像があり、小学生のあいだでも知られるほどの目印になっていましたw)

1995年には館山自動車道が開通、木更津市の木更津南インターから高速道路に乗れるようになり1時間程度の時間短縮となりましたが、まだまだ遠い地域でした。

その後1997年には東京湾アクアラインが開通し、2000年代に入ると君津市から南方面の富津館山道が出来た箇所から供用開始、徐々に時間短縮されていき、ついに2007年に富津館山道と館山自動車道が接続となり全線開通、遠かった館山は、都心から1時間半という近さになったのです!

富浦インター開通の日の思い出

ちなみに宿主の私は、2004年に開通した富浦インターチェンジ~鋸南富山インターチェンジ間の下り線を3番目に通行し、富山PA(道の駅富楽里とみやま)の1番目のお客だったりします。
皆1番を狙っていて、路肩にハザードを焚いて停車、ソロソロと1台ずつ追い越して時間調整していて、皆さんすごい執念でしたよ。

それをたまたま所用で行った君津市から帰り途中だった私が、
「あ、そろそろ開通なんだ。早くなっていいや!通ろう。」と思って、
ハザードを焚いて停車し睨み合う、1番手を狙う車たちをひょいひょいと追い越して普通に走ってたら、目の前で係員が本線を停止させ、パイロンがどかされ開通!なんと3番目で走り込んでしまったのでした。

そしてトイレに寄ろうと入った道の駅富楽里(ふらり)で、なんと1番目の客となり、スタッフやお客さんでできた花道に入り込み、えらく恥ずかしい思いをしました。そのまま記念式典となり、トイレを我慢して写真撮影や記念品贈呈をうけましたw
1番客がトイレに来た地元の人間でごめんなさい!って謝りましたよ。
後で認定証をお送りします、と言っていましたが、あれから14年経ちますが、未だに送られてきませんwさすが房州!

近くなった館山

高速全線開通とほぼ同じころ、そこから接続する館山バイパスも4車線工事をしたりし、バイパス沿いに次々と大型店舗が出店、館山駅前の衰退具合とは反対に、今ではメインストリートとなり、全国チェーンの衣料品店、レストランや電気店などが立ち並ぶ様子はちょっとした地方都市のようであり、地元民の生活は大幅に便利になりました。

しかし、折からの不況と少子化、娯楽の多様化などの影響か、観光客の入りは減っているようです。

都心に近くはなったけど観光面はどうなの?

前述の観光客減少がある上、高速で一気に館山まで来る事が出来てしまうので、今まで観光客の通り道だった国道127号線沿いは誰も来なくなり閑古鳥が鳴く始末であり、富浦町の国道沿いのお土産物屋さんは、昔は夏の海水浴時期ともなればえらい人だったけど、今はほとんどお客さんが来ないとおっしゃられていました。

さらに近くなった弊害なのか、観光客もほとんどが日帰りで帰ってしまい、宿泊客は減少の一途をたどっているとの話も聞きます。

はからずもその証拠というか、毎週末ともなれば東京湾アクアラインは南房総観光からの帰り客の車で大渋滞となり、館山道の本線まで渋滞している始末。
せっかく南房総に観光に来ても、みーんな夜には帰っちゃうんです。

この状況を都心からの目線で考えてみたら、
例えば神奈川県三浦半島、ここは横浜横須賀道路ですぐですよね?
「三崎にマグロを食べに行こう!」ってなって首都圏からドライブに行ったとき、そこに泊まります?泊りませんよね。
次に伊豆半島だとどうでしょう?東名高速で行っても良いし、箱根を抜けて行っても良い、温泉に入りに行こう!となれば、それなりに時間もかかりますし、一泊しようかな~って思いません?二日目は箱根に寄って帰ろう、なんて計画も立ちます。

かつては房総半島も伊豆半島くらいの感じだったんじゃないかと思います。花摘み、海水浴に行って、泊って帰ってこよう、って。
ところがアクアライン、館山道の開通で、都心に近くなった分、三浦半島と同じ感覚になっちゃったんじゃないかと。
そうなると、海水浴を楽しんで、海鮮丼でも食って、さあ帰ろう!ってなっちゃいますよね。

この状況で館山でゲストハウスを開業したのは失敗か?とも思いますが、まあ分かってて開業していますので、既に諦めてる感もあったり。

バックパッカー、ソロツー、見かけるけれど・・・

ここまで書いた通り、館山に来るときは大体の方が車、バイクなんですよね。昔は電車も多かったのでしょうが、今は高速の開通で高速バスが運行され、電車より早くて同じ料金と言う事で大繁盛!どんどん増便されて、富津館山道を走っていると何度も高速バスとすれ違うほどの運行数。逆に電車はどんどん廃止され、1時間に1本鈍行があるかどうか。

資料が無いのでわかりませんが、高速バスの増便で、バックパッカー的な一人旅の方も増えているかもしれません。そしてなんと、「B.B.BASE」(BOSO BICYCLE BASEだそうです)とか銘打って、電車でも内房線には自転車をそのまま積めるようになったとか!元々房総フラワーラインはチャリダー達の練習場として最適だそうで、サイクリングのイベントをやったり、チャリダーさん達の誘致にも積極的みたいです。
(チャリダーのお客さんのお話では、あんなの誰も乗らないよ、そもそも東京~館山は自走で来るもんwとの事でした)
道路も良くなった南房総なので、春ともなるとツーリングしているライダーを沢山見かけます。

大量の荷物をぶら下げたチャリダーや、後ろに「日本一周」と掲げたチャリダー、ライダー。そんな方たちもたまに見かけます。
(昔は「日本一周」と書いた車も見ましたが、高速が出来たせいか、最近はいないですね。)

しかし前述の通り、館山市は「素通り」なんです。泊って行ってくれないんです。
飛び込みで入れるような安宿も少ないです。ざっと旅行サイトなんか見ても、おしゃれな旅館やホテル、ペンションは沢山ありますが、ドミトリーのあるような安宿、ゲストハウスは見当たりません。

違法民泊みたいなのはありますが、これは今後の取り締まりで消えていくでしょう。現に指導が入りツブれた所もありますし、保健所の方も発見したら指導に行くと言っていましたので。

ひょっとして、バックパッカーや一人旅のソロツーライダー、チャリダーさん達は、泊りたくても、泊れる安宿が無いから素通りしてる?なんて都合の良い考えも持っていたりします。

それで館山ウィールズゲストハウスはどうすんの?

都心から近いという地の利があって、車で日帰り旅行の人たちは多いけど、それとは違った旅人たち、日本一周とか、ソロツー専門ライダー、チャリダー、バックパッカー達など、コアな旅人たちの受け皿が無いんじゃないか。

それならば、ウチの物件、あまりキレイな建物ではないけれど、駅近いし国道沿いだし、
地元民の目線で見ると、南房総の拠点にはちょうど良い場所だし、
海産物とか高級とかオシャレなのはよそ様に任せて、私はここにゲストハウス作ってみよう。それが館山ウィールズゲストハウスの立ち上げ時の想いでした。

バーッと高速を飛ばして来て、観光客向けの大型レストランで海鮮丼食って、イルカのショー見て帰るだけなんてもったいない。

房州館山、南房総はもっとのんびり過ごすのに良い場所なのにな、と。
他の観光地だと、結構マニア的な楽しみ方をしてる感じもありそうですが、南房総だとそんなのが無いような気もして。
箱根や伊豆なんかの楽しみ方を語る人はいても、南房総についてマニアックに語る人いなそうだし。

館山に宿泊客を増やしたい、とか町おこしとか大それた事は全く考えてませんで、
せっかく都心から近いんで、もっと気楽に館山に来てゆっくりしていってもらえらば、なんて考えています。