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ゲストハウスを低予算で開業した方法とは?

なんかありがちなアフィブログとかネットビジネス系広告にありそうなタイトルになっちゃいましたが・・・

ついこの間ゲストハウス界隈で話題となった「ボンビーガール」の話もピークは過ぎ、ウチのサイトのPV数も通常レベルに戻りました。
件の彼女についてネット上では「200万円を元手にゲストハウス開業」というのをツッコむ意見を数多見ましたが、ウチだってそのくらいだよ、と書いたのが7月のボンビーガールの放送時。

幸せ!ボンビーガールを見てついウチのゲストハウスと比べてしまいました その1
「幸せ!ボンビーガール」にゲストハウス開業準備中の人が!7月3日に日本テレビで放送された「幸せ!ボンビーガール」を見ました。新企画!劇団ひとり vs 開業したいガール!と銘打ち、28歳の女性が鹿児島市の天文館でゲストハウス開業へ向けて奮闘す

なぜウチが低予算で開業できたのか、をここに書いたのですが、その後気になって他のゲストハウスさんや開業準備中の方のブログなどを見てみたところ、確かに皆さんお金掛かってる!!借金すごいしてる!!格安で開業目指してます&しました!なんてところは一つも無い!
まあ「つるピカハゲ丸くん」じゃあるまいし、自慢するような事じゃないから当たり前ですけどね。
何のポリシーも無く、金もかけず、のほほんと自由気ままにやってるウチのゲストハウスなんて存在価値無し!ってくらいの勢いで圧倒されています。

とはいえゲストハウス開業を目指す皆様、資金繰りは本当に大変だと思います。低予算で開業できるなら、DIYでも何でもやります!なんて人もいるのではないでしょうか。

そこでウチが格安で開業できたポイントをこれからDIYで開業しようという人へのアドバイス的な感じでまとめてみました。これから開業を目指す方への参考になればと思いますが、お金をかけないという事は時間と手間を多大にかけるという事です。そのあたりを踏まえ、下記をお読みいただければと思います。

その1:とりあえず「営業許可証」を貰う事に全力を注ぐ

ウチ、確かに低予算で開業はできましたが、開業後もかなりお金がかかっています。そういう意味では普通に金かかってます。
とりあえず「開業だけ」は低予算で出来たよ、と言った方が良いのかもしれません。でもそれで良いと思うのです。

色々な企業家などのコメントを見ると、ホリエモン氏をはじめ結構な人達が、「まずは勢いでやっちゃって、その後改善していけば良い」といった事書いています。
これを見るとウチのやり方は間違ってなかったのかな、なんて思います。

そりゃ最初からキレイで完璧な建物で、お客様に最高のおもてなしをしたいですよね?でもそれではお金がかかります。
またいくらハードがキレイでもソフト面では最初から完璧なおもてなしなど出来ません。お客様に助けられて助けられて、そうして段々ゲストハウスオーナーとしてのもてなしを身に着けていくんでしょう。かくいう私もまだまだ開業1年目なので偉そうな事は言えませんが。
なのでまずは最低限営業できるレベルを目指し、最低限のリフォームでさっさと営業許可証をもらっちゃいましょう。

保健所や消防は建物のキレイさとか使いやすさなんて見ません!法律に則って施設が出来ているか、それだけです。壁が汚かろうがキレイに塗装されてようが関係ありません。

営業許可さえ下りちゃえばコッチのものです。いつでも営業できるという心の余裕も生まれます。許可をもらってからゆっくりペンキ塗りや建具のDIYなどしていって、ある程度満足したレベルに達したら開業、としても良いのではないでしょうか。

ただ注意点として、申請にあたり提出した図面などを変更してのリフォームはダメなので、間取りや消防設備などは最初からちゃんとしてないといけません。まあ最悪、変更届や申請しなおせば良いのですが。

また、お客様に甘えてもいけません!まだまだリフォーム中だからといって、部屋に工具やペンキ缶が散らばってたり、明らかに不快感を与えるような「やりかけ」のままの造作などは絶対ダメです!リフォーム中、改善中なんてのは宿側の都合であって、お客様には全く関係無い事ですから。
まあウチもそうですが、外壁や通路、共用スペースなんてのはある程度やりかけでも「お詫び」をすればお客様は「まあ仕方ないね」と言ってくれるでしょう。他人がDIYしてるのを見るのが好き、という方も多いです。
でも客室の壁がまだパテだらけだったり、床がネダレスとか合板剥き出しなのに、そこに泊まれなんて言われたらキレますよね?
そういうのを逆手に取って、「みんなで作る宿」なんてやっても良いかもしれませんが、保証はしません。止めた方が良いでしょう(笑)

ウチがDIYでボロ物件をキレイにしていった様子です。

ボロ物件をゲストハウスにリフォームした実例
館山ウィールズゲストハウスがどれだけボロだったか あんまりボロい所を公開してもお客様にドン引きされそうでメリットなんか無いんですが、DIY...

その2:DIYを極める

ゲストハウス開業にあたり、大体個人でやる場合は、

  • 100㎡以下の物件購入
  • リフォーム&消防設備設置
  • 申請・開業

となるのでしょうが、このリフォームと消防設備設置が下手すると物件購入くらい金がかかります。
これを自分でやれたら大分お金が浮きます。

特に金がかかるのが電気関係と消防関係でしょう。

これらをDIYするのは、普通の人では無理です。資格が要りますから。ただその資格、小学生でも取れるんですよ。私もリフォームのために勉強し、一発合格しましたから。

第2種電気工事士(通称:電工二種)の資格を取ろう

「電気」というと難しいと決めつけて「俺にはムリ」という人が多いです。しかし格安でゲストハウスを開業したいなら、起業なんて「無理」な事の連続ですので、乗り越えてください(笑)私も「あーもうヤダ!」という事象を何度も乗り越えましたから(笑)。

昨年、群馬県の小学3年生が第2種電気工事士の資格を取得したとニュースになりました。これを聞いて、「え?小学生でも取れるの?」と思われた方もいらっしゃるのではないかと思います。
そうです!電工二種には受験資格がございません!ひたすら勉強すれば、小学生でも合格できるんです。

筆記試験と実技試験があります。まあまあ難しいですが、合格率は筆記60%、実技70%と決して低くありません。ちゃんと勉強すれば受かります。
そしてこの電工二種の実技試験ですが、規定に沿った工具を買い揃えねばなりません。圧着ペンチなんて結構高いですが、この道具たちはそのままリフォーム作業で使えます!損はしません!

詳しくはここでは長くなるので他のサイトをググってもらいたいと思いますが、この試験に合格すれば、家の中のコンセント増設程度なら簡単に出来る知識と技術が身に付きます。

こういう教材も売ってます。

コンセントくらいだと無資格でもDIYでやってる人もいるかもしれませんが、そういう人は直ちに資格を取得してください。電気工事について最低限の基礎を学ぶ事で、無資格工事がどれだけ危険か分かります。そういうお前、無資格工事やってたな?と言われそうですが、まあその辺は・・・自分の家だったし、もう時効でしょう。

よくコンセントから延長コードで伸ばして、壁にケーブルを固定してコンセントを増設している例を見かけますが、あれ、壁に固定した時点で資格がなければ違法です。そのために資格が必要なんですが、資格を取ったら取ったで、そんな適当な工事じゃ絶対納得がいかないはずです。コンセント裏の送り配線の穴からVVF1.6で出して、モールとかボックスを買ってきて柱に固定して、ケーブルを隠してキレイに設置したくなるに決まってます(笑)。

と言っても無事資格を取っても、いきなり工事なんてできる知識は身についてません。最低限の知識だけですから、今度は家の電気回りがどうなっているのか、について勉強しましょう。知らずにやると火事になります!他人に多大な迷惑がかかります!

今はネット社会で、何でも情報がネットにあると思いがちですが、こういう専門職の知識に関しては、アテになる情報はまず無いと言って良いでしょう。電気工事も職人の世界です。厳しい修行を積んで、ようやく独り立ちした人たちも多いでしょう。誰が食い扶持、飯の種をネットにアップするでしょう?中途半端な素人にマネされて事故でも起きたら責任問題にもなりますからね。かと言ってそんなとこに弟子入りとか就職して学んでたらいつまでもゲストハウス開業なんて出来ません。なのでここはアナログな方法で勉強です。

電気関係の法律と、「内線規程」という、こうやって電気工事はやりなさい!という指針がありますので、これを熟読しましょう。
そしてやり方こそ載せていないけど、電気工事の業者さんが日々の作業を書いているブログなどは結構あります。そういったプロが書いているブログを、知識を持った状態で読むと、ああなるほど、プロはこうするのか。という気づきが得られます。
それと同じで、自分の家、誰かの家、どこかへ出かけた際なども、電気まわりをジロジロ観察してください。同じ様に気づきが得られます。「なるほどプロはこうしてるのか、頭良いなぁ。」とか、「プロのくせにこんな工事で良いの?火事になったらどうすんの?」なんて見えるようになってきます。

そしていざ自分の物件の電気周りをリフォームしよう、となったら物凄いチャンスです!普通は見られない屋根裏、壁の中、コンセント裏、スイッチ裏、ブレーカーへの配線のしかたとか、ケーブルの這わせ方、固定方法などなど、プロの工事がそのまま残っています。見るべきポイントは沢山です!技術を盗みまくりましょう!時折雑な工事がされている物件がありますが、そうだった場合は諦めて、キレイにやり直すチャンスととらえましょう(笑)。

極め過ぎて「ここキレイにリフォームしてるけど、コンセントがハイ角だ。実は結構古い物件だね。」なんて言い出したら、プロも驚くでしょう(笑)

という訳で資格を取ると良い事ずくめのように感じますが、金を掛けない代わりに時間と勉強が猛烈に必要なのです。楽して金かけず開業、なんてのは宝くじでも当たらない限り無理ですよ(笑)。クラウドファンディング?無理でしょう。

そして、資格を取って自分の物件の作業をした、と言う事は、その物件で生じたトラブル、事故について全て自分で責任を負うという事になります。生半可な決意じゃ止めた方が良い、と言うか止めて下さい。電気は簡単に人を殺します。
また電気工事に限らず個人で起業するって事は、その全責任を負う事になりますから、かなりの覚悟が要ります。
「資格あるから合法だ!適当でも見えないしバレないよね!格安格安!」なんて思った人は即刻退場してください、と言うか、そういう意識のある人はゲストハウス経営、いや起業なんてしないで下さい。大変な迷惑が周囲にかかりますから。

家の作りとDIYを勉強しよう

家をリフォームするには、家がどういう構造になっているかがわからないといけません。これは前述の電気工事と違って、ネット上で簡単に情報を得る事が出来るでしょう。自分で小屋や家を建てた、なんて人のブログもいくつも見つけられます。
また、DIY用品のオンラインショップなどで、DIYの方法などが写真入りで載っていたりするので、そういったものを見れば構造とDIYのやり方が一挙に理解できるでしょう。

さすがによほどの上級者にならないとDIYで壁をぶち抜いたり柱を抜いたりはしないでしょうから、電気工事と違って危険度もそれほど高くありません。もちろん簡単なリフォームなら資格など要りません。

家のリフォームの基本となるのは、

  • ペンキ塗り
  • 木工作業(壁貼り、床貼り、建具制作など)
  • クロス(壁紙)やクッションフロア貼り

なんてところでしょう。これらの方法はネット上にいくらでも情報がありますから、そういったサイトを見て勉強して、実際にどんどんやってみる!という事が大事ですね。

クロス貼りなんて最初は絶対上手くできないし、ペンキ塗りだって養生も大変だし意外と難しいので、慣れないと上手くはできません。どんどん数をこなして上達するしかありません。木工作業についても、まずは簡単な椅子とかテーブル、小物入れなんて物を作ってみて、木の加工について慣れると良いと思います。その後自分の実家の部屋でもリフォームしてみて、コツを掴むのが良いでしょうね。

こちらもやはり、金をかけないなら手間、技術が必要となります。そしてやはり勉強が大切です。楽して乗り越える事はできませんね(笑)。

申請も全部DIYでやろう

さあ、ここまでDIYでやってきたなら、書類の申請だってDIYでやっていきましょう。消防関係についてはどうしても自分じゃ出来ないものもありますが、他は自分でやればタダですから!

保健所や消防でどう申請したら良いかを聞けば、丁寧に教えてくれるはずです。ただ、相手もヒマではないでしょうから、いきなり行って全部教えて、じゃ門前払いされると思います。ちゃんと電話でアポを取って、何をしたいのかちゃんと伝えて、そのためには何をしたら良いのかを相談し適格なアドバイスをもらいましょう。

基本的な流れとして、

  1. 物件をどのように運営したいか(部屋割り、定員、インテリアのイメージなど)を決め、簡単で良いので図面を作る
  2. 管轄の建築土木課などで、物件の登記簿を参考に用途変更の可否について伺う
  3. 管轄の保健所でその物件がゲストハウスとして運営できるか、図面をもとに相談する
  4. 大丈夫そうなら保健所の指示に従いリフォーム作業に入る
  5. リフォームと同時に管轄の消防の予防課などで、その物件を簡易宿所として運営する際にどうしたら良いか相談する。
  6. 消防設備の着工届、防火対象物使用開始届の提出
  7. 消防の指示に従い消防設備の取付
  8. 消防へ設置届及び消防法令適合通知書の発行申請
  9. 消防検査、消防法令適合通知書交付
  10. 消防法令適合通知書を添付し保健所へ営業許可を申請
  11. 保健所検査
  12. 合格すれば晴れて旅館業営業許可書が交付されます!

こんな感じで進むので、結構時間はかかりますし、昼間はDIYでリフォームして、夜は図面や申請書類を作って、と結構大変です。早く開業したいから焦りも出ます。もう物件に住み込みでリフォームする事になるでしょう。

申請書類も何枚も何枚も書いてコピーしてダメ出しくらって修正して、を繰り返し、山のようなメモ帳が出来上がります(笑)。
特に消防がかなり大変です。と言うか、ほぼ消防絡みの申請で時間を取られます。えらい細かい事まで確認されます。以前は簡易宿所の申請は簡単だったようですが、川崎だかのドヤ街で大きな火災があったのをきっかけに厳しくなったようです。

本当に嫌になりますよ。方眼紙にミリ単位で図面を書いて、簡単にダメ出しされてまた修正して、またダメだしされて…w何度もメンタルが折れそうになります(笑)。

そう、ここでもお金をかけないと楽はできないのです。金が無いなら時間と手間をかけるしか無いのです。

節約DIYの結論

何度も書いた通り、DIYでお安く仕上げるという事は、自分の時間というお金では買えないものを多大に消費するという事です。
タイムイズマネーとは良く言ったものですね。
ただ、技術力や知識はとんでもなく身につくので、それを身に着けたい、楽しい、やってみたい、と思う人にはお勧めです!

私はそういうDIYが大好きで、書類の申請なども自分の書いたものが申請を通って許可書が出るのが面白く、こういう作業に向いていたんだと思います。そのため低予算にて開業に至れたのだと思います。

つまり、

  • 予算をかけないためにDIYで節約しよう

ではなく、

  • DIYが好きだから全部自分で挑戦してみよう

だったのです。結果として、ウン百万円くらい予算が浮いた、というお話でした。

これなら成功したクラウドファンディング1回分くらいの予算が浮きます。魅力的じゃないですか?ただ、一人で黙々と作業していると、遅々として進まないリフォーム作業、何度も突き返される申請書類、みるみる減っていく開業資金、昼間作業着でふらふらしているので近所の目(笑)などという幾多のプレッシャーの中で何度も心は折れかけます。精神衛生的にも悪いです。

借金して勝負に出るのも多大なプレッシャーでしょうが、予算を節約するとまた違ったプレッシャーでメンタルがやられます(笑)。

どちらが良いかは、これをお読みのあなたにお任せいたします。ただ、これをここまで読んだという事は、お金が無いけどゲストハウスを何としても開業したい!という人でしょうから、何としても頑張ってDIYを貫いて下さい。楽じゃないですよ!でも安易なクラウドファンディングなんかより絶対実になります!ガンバって下さいね!